4.申請するための準備がしりたい

事前準備を大切にしましょう

補助金の場合
  • 計画内容によって、実施の難易度や併用の可否、実績報告の仕方が変わります。
  • 採択後は、思ったより時間がありません。準備していると、実績報告が間に合わなくなり、補助金を満額もらうことが難しくなる場合があります。
助成金の場合
  • 最低賃金違反や未払残業代がある場合、不支給のリスクがあります。
  • 解雇・会社都合退職があると、助成金は申請できなくなります。
  • 雇用管理がずさんだと、従業員に訴えられた際に大きなリスクになります。
『計画』と『実施』はワンセット

ほとんどの補助金・助成金は、まず最初に計画を出し、経費(人件費を含む)を支出し、それを集計して支給のための申請をします。

ところで、『計画』の書類はどのように出してもある程度通ります。問題は『実施』とその報告です。ですから、「計画書を出せばOK」「計画が通ればOK」というものではありません。

どのような計画にすると良いのかについては、次の『4.上手な申請の仕方が知りたい』で解説致します。

保険制度を把握しておく

月収20万円/東京都の場合

労災保険
月600円程度
  • 飲食業 0.3%
  • 美容業 0.3%
  • 印刷・製本業 0.35%
  • 通信業 0.25%
雇用保険
月1200円程度
  • 従業員負担 0.3%
  • 会社負担 0.6%
社会保険
計月3万円程度
  • 健康保険料 9900円
  • 厚生年金保険料 18300円
保険は必須?

「保険が高い」と話される経営者の方は少なくありません。しかし、上記のように、本当に「高い!!!」のは『社会保険』だけです。

また、『社会保険』は、法人の加入が義務とされている一方、非加入でも申請・受給できる補助金・助成金が大半です。制度をしっかり理解しなければなりません。

補助金の申請概要

申請の流れ

1.募集時期と補助の内容を把握する|2.計画書を作成する|3.必要書類を入手する|4.郵送等で申請する|5.採択される|6.交付申請を経て交付決定される|7.実績報告する|8.振込申請する|9.入金される

通常申請に必要なもの
  • 法人の場合:登記・貸借対照表・損益計算書
  • 個人の場合:確定申告書(第一表・第二表)・青色決算申告書(収支内訳書)
  • 未申告の個人の場合:開業届
お金の使い始めは『交付決定』から

『交付決定』前に発注・支払いしてしまったお金は補助対象外となります。発表・交付決定の時期も考えて、計画を立てる必要があります。

支払いの『完了』に注意

補助金では、支払いの終わっていないものは対象になりません。例えば、クレジットカード払いの場合、クレジットカードの決済が終わっただけではだめで、「引き落としまで終わっていること」を示す書類を提出しなければなりません。

助成金の申請概要

申請の流れ

1.3点セットを導入・整備する|2.不支給リスクを削減する|3.計画書を提出する|4.計画書が受理される|5.計画をスタートする|6.計画終了まで丁寧に実施する|7.実績報告・支給申請する|8.入金される

通常申請に必要なもの
  • 労災保険番号・雇用保険番号
  • 3点セット
    • 出勤簿又はタイムカード
    • 賃金台帳
    • 雇用契約書又は労働条件通知書
『正社員』と『非正規従業員』

以下の『すべて』に該当する労働者が、助成金上、『正社員』とみなされます。つまり、1つでも該当しなければ、助成金においては『正社員』とは扱われません。

  • 期間の定めのない労働契約を締結している労働者であること
  • 派遣労働者として雇用されている者でないこと
  • 同一の事業主に雇用される通常の労働者と比べ勤務地又は職務が限定されていないこと
  • 所定労働時間が同一の事業主に雇用される通常の労働者の所定労働時間と同じ労働者であること
  • 同一の事業主に雇用される通常の労働者に適用される就業規則等に規定する賃金の算定方法及び支給形態、賞与、退職金、休日、定期的な昇給や昇格の有無等の労働条件について長期雇用を前提とした待遇(『正社員待遇』)が適用されている労働者であること

『キャリアアップ助成金のご案内』厚生労働省 他

『最低賃金』を確認しておく

最低賃金を下回っていると、不支給となってしまいます。「うちは問題ない」と思っていても、法律に基づいて計算し直すと、「最低賃金を下回っていた」というケースが少なくありません。必ずチェックするようにします。

『未払残業代』の有無も確認しておく

未払い残業があると、やはり不支給となる可能性があります。残業代を支払っていても、法律で要求している基準に満たない場合、それは『未払い残業』となってしまいます。助成金が不支給となるだけでなく、将来、訴えられるリスクにもなりますから、助成金の申請に向けて、きちんと改善しておくようにしましょう。

『退職リスク』を削減しておく

助成金では、解雇及び会社都合退職があると、半年間は申請ができなくなります。計画が進んでいても、支給申請ができなくなってしまうのです。

「円満退職」と思っていても、失業保険を受ける際に「会社都合で退職」と認定されてしまうケースはあります。退職のプロセスをきちんと整備し、労務管理を適正化することで、申請できないリスクを削減しておきましょう。

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