『雇用契約書』と『労働条件通知書』の違い

従業員に雇用条件を通知するための書類には、大きく2種類あります。

・雇用契約書
・労働条件通知書

この違い、きちんと理解しているでしょうか。

形式的な違い

『雇用契約書』は、あくまで『契約書』ですから、双方の合意を証明しておくのが通常です。

つまり、双方の署名・押印が通常行われます。

一方、『労働条件通知書』は、あくまで『通知書』ですから、従業員の合意の証拠を残しておくことは不要です。

『雇用契約書』交付のススメ

例えば、助成金などを申請する際には、「雇用契約書又は労働条件通知書」と記載されています。

助成金の申請については、どちらでも構いません。

ただ、それは、国が書面のチェック上、どちらでもいいということでしかありません。

企業のリスク対策を考えれば、『雇用契約書』を交わしておくことをお勧めします。

裁判の仕組みを知る

裁判で、「こういう労働条件で合意していました」という点で、争いが発生したとしましょう。

そのための証拠は、「雇用契約書又は労働条件通知書」になります。

ただ、『労働条件通知書』について、従業員から「そんなものは受け取っていない」もしくは「記憶にない」と主張されたらどうなるでしょうか。

会社は、『労働条件通知書を交付した』ということについて、証明しなければならなくなります。

『労働条件通知書』をメールで送付しておくことも少ないでしょう。

証明する手段は、多くありません。

交付したことの証明は難しい

どちらかが証明すべき事実で、証明すべき側が証明できなかった事実は、「その事実はなかった」ものとして取り扱われます。

もちろん、意識して交付していれば、証明できる場合の方が多いと思います。

ただ、そうでなかったらどうでしょうか。

あなたなら、どうやって証明しますか?

実務が分かっていなければ、思いつかない人の方が多いと思います。

『従業員の署名・押印』の重要性

『労働条件通知書』の内容と勤務実態が乖離しているような場合については、事実上、「そのような合意がなかった」ものとして認定されても、おかしくない場合もあります。

ですから、『労働条件通知書』は、従業員を拘束する効果で見劣りします。

その点、『雇用契約書』があれば、『従業員の署名・押印』がありますから、「従業員が労働条件を認識していること」を証明することを簡単に証明できます。

ですから、『雇用契約書』を結ぶことをお勧めします。

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